退職を決断するのはとても勇気のいることです。キャリアの方向性に悩んだり、職場のストレスで限界を感じたり、自分自身と向き合う機会は少なくありません。私も同じように退職を決意した経験があります。そのときに感じた不安や戸惑いもわかります。少しでも今のあなたの助けになるような「退職前に必ずやるべきことリスト」を作成しました。未来に向けた前向きな一歩を踏み出すための準備として、ぜひ参考にしてください。
退職前に必ずやるべきことリスト
- 退職後の資金計画を整理
- 健康保険の手続き
- クレジットカード作成、ローン
- 感情の整理、退職理由を明確にする
- 退職時の条件を確認
- 次のステップへの準備
以下に、順に説明していきます。
退職後の資金計画を整理する
退職後の生活を計画する上で最初に考えるべきことは、お金の管理です。安心して退職後の生活を過ごすためには、しっかりとした資金計画が不可欠です。退職後の生活費や税金、社会保険料などの支出をしっかりと見据えた計画を立てる上で押さえておきたいポイントをまとめました。
現在の貯金や金融資産を把握する
まず、現在の貯金や投資の状況を確認することから始めましょう。これは、将来の生活費や予定される支出を理解する上での重要な第一歩です。退職後の安定した生活を送るためには、これらの数値を知っておくことが重要です。貯金口座や投資などの金融資産も正確に把握しておきましょう。副業からの収入がある場合はそれらの見込み収入をリストアップしましょう。
自分の現在の保有資産をチェックしよう
- 貯金
- 株式投資
- 不動産
- その他金融資産
- 副業収入
退職後の生活費を見積もる
次に、退職後の生活費を見積もり、自分が生活していくのに必要な金額を把握しましょう。退職後は生活費が減ることもありますが、意外と出費がかさむこともあります。まずは、月々の固定費(家賃、光熱費、食費など)をしっかりと把握し、それに加えて、趣味や学びのための費用なども計算に入れましょう。病気や事故など予期せぬ出費に備えるためにも、十分な緊急費用を確保することも忘れてはいけません。以下のリストを参考に支出額を計算してみてください。
退職後の生活費、支出の見積もりをしよう
- 家賃(賃貸、ローン返済、管理費など)
- 光熱費(ガス、電気、水道代など)
- 食費(自炊の食材費、外食代など)
- 通信費(携帯代、ネット回線代など)
- 交通費(電車やバスの運賃、ガソリン代、駐車場代など)
- 交際費(付き合いに使うお金)
- 娯楽費(趣味に使うお金)
- 医療費(病院やクリニックの通院費、市販薬の購入費など)
- 保険代(生命保険、健康保険など)
退職後に発生する社会保険・税金の支払い
退職後もさまざまな社会保険や税金の支払いは続きます。仕事を辞めると収入が減るため、退職後の支払いを正しく把握し、適切な対応を取ることが必要です。
- 国民健康保険
- 国民年金
- 住民税
国民健康保険や国民年金、住民税などは自己負担で支払う必要があり、また、任意継続などの選択肢もあるため、自分の状況に合わせて最適な方法を選びましょう。減免制度や免除制度を活用し、必要な手続きを早めに進めて、退職後の生活を安定させることが大切です。
詳しくは【退職後の社会保険・税金対策がわかる】失業中の年金や健康保険の得する手続き完全解説にて解説しています。
退職後に受け取れる給付金の申請をする
退職後の収入源として、社会保険の利用が考えられます。受給額や支給条件の詳細を確認し、条件を満たしている場合は期限内に申請することが重要です。
退職時に受け取ることができる金銭には、以下のようなものがあります。
- 失業保険
- 傷病手当金
- 就職促進給付金
これらは受給資格があればもらえるお金なので、きちんと調べてもらえるお金は申請してもらいましょう。待ってるだけで自分から動かないともらえませんのでご注意くださいね。当サイトでも受給条件や申請方法を詳しく解説していますのでご活用ください。使える制度は賢く使って、もらえるお金はしっかりもらうことが非常に大切です。
失業保険の手続きに関しては失業保険で損しないための手続きと受給の流れ【最大限に活用するための方法をわかりやすく解説】にて解説しています。
傷病手当については【休職者必見】けが・病気・うつ病などで受け取れる傷病手当金の申請条件・受給額・手続き方法についてにて解説しています。
健康保険の手続き
次に、健康保険の手続きを進めましょう。健康は何よりも大切ですから、退職後も健康保険を確保するのが重要です。退職前に手続きを進めておけば、安心して新しい人生をスタートできます。
会社を退職すると、会社の健康保険から脱退するため、国民健康保険に加入するか、または会社の健康保険を「任意継続」するかを選択する必要があります。以下に、健康保険の手続きについて詳しく説明します。
- 国民健康保険の加入
国民健康保険は、会社員としての健康保険とは異なり、地域の市町村が運営しています。保険料は前年の所得に基づいて計算されるため、退職後すぐはまだ収入があった年の基準で保険料が決まります。収入が減少しても保険料は直ちに減るわけではないため注意が必要です。 - 任意継続制度の利用
任意継続は、会社の健康保険を退職後も最長2年間、自己負担で継続できる制度です。退職後20日以内に手続きを行う必要があり、保険料は全額自己負担(会社が負担していた部分も自己負担)となるため、国民健康保険と比較してどちらが得かをよく検討しましょう。
退職する前には、健康保険の手続きを確実に行い、退職後も医療サービスを安心して利用できるようにしましょう。緊急事態に備え、健康保険の手続きは早めに済ませることが重要です。
クレジットカードの作成やローンを組む
会社員の間は当たり前にできたことも、フリーランスや無職になった瞬間に難しくなる場合があります。すぐに次の会社に就職するのであれば問題ありませんが、フリーランスやしばらく無職になる人にとっては社会的信用を証明することができずクレジットカードや、ローンを組むことができなくなることがあります。必要に応じて、退職前の会社員のうちにやっておくことが望ましいです。
感情の整理、退職理由を明確にする
退職を決意するまでにさまざまな感情が渦巻いていることでしょう。怒り、悲しみ、焦り、迷い――それらの感情を無視せず、しっかりと向き合うことが大切です。友人や家族に話す、カウンセリングを受ける、日記に書き出すなどして、自分の気持ちを整理してみてください。感情をしっかり認識することで、退職後に後悔するようなことがない選択ができるはずです。
また、なぜ退職を決意したのか、自分自身に問いかけてみましょう。退職理由を明確にすることは、次のステップを踏む際に役立ちますし、退職後の後悔を防ぐ助けにもなります。「もっと自分に合った仕事を見つけたい」「職場の環境が合わない」「体調を優先したい」など、どんな理由でも構いません。大切なのは、あなた自身の選択を尊重することです。
退職時の条件を確認する
退職時には、退職金や有給消化、失業保険の受給資格などの確認が必要です。まず、退職金が支給されるか、会社の規定をしっかり確認しましょう。また、有給休暇が残っている場合は、消化する権利がありますので、上司や人事部に相談することをお勧めします。そして、次の仕事が決まっていない場合は、失業保険の手続きを早めに進めることも大切です。こうした手続きを忘れないよう、リストにしておくとスムーズです。
次のステップに向けて準備する
退職後の不安を少しでも軽減するためには、次のステップの準備が不可欠です。新しい仕事を探すにしても、少し休養するにしても、どのように過ごすかを考えることで、将来に対する漠然とした不安が和らぐでしょう。転職活動をする場合は、履歴書や職務経歴書の見直しをしておくこともおすすめです。転職エージェントに相談するのも一つの手ですし、休養を選ぶなら、具体的に何をするか考えてみてください。旅行や自己投資、趣味の時間を設けるなど、心身をリフレッシュする計画を立てることが重要です。
【退職前に必ず確認!】後悔しないために退職前必ずやっておきたい準備チェックリスト まとめ
退職後は、生活が一変することもあります。今まで慣れ親しんだ日常が変わることに不安を感じるかもしれませんが、新しいスタートと捉えて心の準備をしましょう。退職は終わりではなく、次の成長へのステップです。自分自身を励まし、前向きな気持ちで次のチャレンジに臨んでください。
退職は人生の中で大きな決断になります。しっかり準備をしておけば、安心して退職後の人生に繋がります。あなたが退職後も自信を持って進めるよう、このリストが少しでも力になれたら幸いです。自分の選択を信じて、未来に向けて一歩踏み出しましょう。
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